小説 恩田陸 『夜の底は柔らかな幻 上下』

 


〈ネタバレ含む!〉

「在色者」と呼ばれる特殊能力者が多く生まれ、日本から独立し
治外法権となっている途鎖国。無法地帯で覚醒剤の製造が行われているフチでは
闇月になると覇権をめぐりあらゆる人々が山に入る。

捜査官の実邦はかつての夫、神山倖秀を殺害するため潜入する。
その他にも復讐を誓う者や巨大な力を得ようとする者、少年時代の忌まわしき事件に決
着をつけようとする者などの思惑が入り乱れ、血みどろの惨劇が繰り広げられる。

在色者、フチ、ソク、神山博士による指導プログラム、水晶筋など
特殊な用語が解説もなく飛び交う。

生き物が丸められたりぺちゃんこにされたり引きちぎられたりと、
物語の整合性よりはドライブ感とスピード感でグイグイ読者を引っ張っていく。
個人的には展開に乗りきれず、もっと在色者同士の戦いを詳細に描いて欲しかった。


下巻304頁の『死の島』はアルノルト・ベックリンの絵画で、直前に読んだ本で
心を掴まれた絵だったのでシンクロニシティに驚いた。
ホト・ケの思し召しかも。


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[ 2013/11/25 22:54 ] 本・マンガ | TB(0) | CM(0)

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