小説 薬丸岳 『刑事の約束』




<ここからネタバレ!>

「不惑」
窪田が新郎の成宮を殺そうとしたのは、麻里子の仇だからと
言うだけではなかった。

窪田は麻里子への愛情を失っていた。
いい加減別れを告げなければと思っていた矢先に
麻里子は自殺未遂により植物状態になってしまった。

窪田は成宮を襲ったことで、植物状態の婚約者とその親からの
呪縛から逃れられると考えたから。

「終の住処」
老婆である千鶴子が老人ホームに行くことを拒んだのは、
桐の箪笥を持って行けないことに気付いたから。
その桐の箪笥は、殺人を犯し服役している息子が作ったもの。

「刑事の約束」
裕馬と葵は共犯。
裕馬が葵の母親を殺害し、葵が犯人として出頭する。

葵が二十歳を過ぎてから出頭したのは少年院ではなく
医療刑務所に入るため。
医療刑務所には、癌で余命いくばくもない裕馬の母親がおり、
葵に裕馬の母親を殺してもらうため。


<ここまで!>



五の短編集。

犯人が図星を突かれて逆切れする「不惑」
家族との絆を断ち切れなかった「終の住処」
残酷過ぎる動機が判明する交換殺人の「刑事の約束」が
良かった。

動機に人の醜さとやるせなさが同居する
話にグッと来る。


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[ 2015/09/01 22:36 ] 本・マンガ | TB(0) | CM(0)

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