小説 山本弘/グループSNE 『モンスターたちの交響曲』




Amazon.co.jp 山本弘/グループSNE 『モンスターたちの交響曲』


最初に読んだのは中学生だったろうか。
確認したいことがあったので再読する。

表題作の内容はこう。

バーナスに依頼され、デルヴァン・オーブをデルヴァの砦に
届けに来た冒険者一行。
砦にはライヴェルという女性がおり、砦の中で仲間外れにされたり
人間に親を殺されたモンスターたちを保護し育てていた。

ライヴェルはマイナーな宗教の僧侶だった。
モンスターも生まれつき凶暴なわけではない。悪い親に育てられるから
悪くなるのであり、正しく育てれば、きっと優しい性格になるだろうという
信念で活動していた。
バーナスも彼女の理念に共感し、援助していた。

冒険者たちとモンスターが仲良く宴をもよおした翌日、
砦をファリス教団の神官戦士が取り囲む。
存在自体が悪であると考えるファリスはモンスターを根絶やしにするつもりだ。

冒険者の一人が武器を捨て、ファリスの人質となっているハーピィの
救出に向かう。
止めようと立ちはだかるファリスは「無抵抗の人間を殺すのがファリスの正義か!」と
問われ、ついに攻撃を止める。

その後の話し合いで、モンスターたちにファリスの教義を教え教徒とすることで合意する。
砦はファリスとライヴェルの共同管理地として存続する。


モンスターたちに教えを説き、教徒にする。
一見すると美談だが、結局は自分たちの価値観の押し付けだ。
「我々と同じ神を信じれば、悪のモンスターも受け入れてやっても良い。」

生まれついての悪などいない、教育の大切さを問いたいのだと思うけど、
やっていることは人間に都合の良い同化であり、家畜化だ。


モンスターはモンスターであっては駄目なのか。
自分たちと同化させることが良いこととして描かれることに大きな違和感がある。
何故なら宣教師たちによって神の御名の下にどれほどの悪行がなされたか、
我々は知っているからだ。


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[ 2015/11/26 23:23 ] 本・マンガ | TB(0) | CM(0)

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