映画 『シン・ゴジラ』


allcinema 『シン・ゴジラ』


ゴジラが東日本大震災と原発事故のメタファーとなっている。

気に入ったのはこれが野心と打算で日本を救うところ。
表立っては国民を守ると宣言するけど、政治家たちは
成り上がってやると野心を剥き出しにし、集められた専門家も
研究のためという野心からゴジラに立ち向かう。
個人の悪徳が結局は公共の利益になることを肯定している。

時間切れで核攻撃、と思われたがフランスが待ったをかける。
日本がゴジラのデータを提供すると申し出たから。
フランスは重要な機密を手に入れることが出来るという
打算が働いた。
打算があるということは話し合いで折り合いを付けることが出来るということ。
僕は信念で行動する人を信じられないのですよ。

鑑賞前にチラホラと感想が入ってきていたので少し危惧していたが、
イデオロギー色は殆ど無かった。
無いが故に見る人のイデオロギーが投影されるために
議論が白熱するのだろう。

各省庁が縦割りを越えて協力する姿は美しく、一見すると
「日本人すごい!」系の自画自賛のように見えるが、
実際はそれが出来ないんだよな、と寂しげに笑う庵野秀明の
姿が思い浮かぶ。

だって集められたメンバーは各省庁の鼻つまみ者ばかりで
そんな連中が日本を救うというのはファンタジーなのだから。

上層部が延々と会議をするが
結局は現場のガッツで乗り切る。
庵野秀明らしい脚本。

『パトレイバー』との共通点をいくつか感じた。
帆場暎一的な謎を残して海に消える人物。
海から上陸しまた海に戻るを繰り返す怪獣の体内に
必殺の一撃を撃ち込む。
もはや打つ手なしかと思いきやふとしたきっかけで
逆転の対処法を思いつく、など。


ゴジラの活動を停止させる事は出来た、
しかし復興などやらなければならないことが
山積みで、決して未来は希望に満ちている訳ではないという
のが現在の状況を表している。


<小ネタ集>

ハリウッド映画だと、ミッション完遂したら大歓声が上がり
「USA! USA!」が連呼されるのだろうけど、
日本だとようやく終わった、と安堵からため息が出るというのが
国民性の違いが出ていて面白かった。

アメリカの「よーし爆弾落としちゃおう!」

内閣想定外担当大臣。

ゴジラが来ているのに働かせる
ビックカメラはブラック企業過ぎるだろ。


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[ 2016/08/14 23:25 ] 映画・ドラマ | TB(0) | CM(0)

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